早崎沙彩・笹井康臣・清水美穂・成瀬恵治・渡辺敏行・跡見順子
東京農工大学 / Northwestern University 博士特別研究生
発表演題: 伸展刺激に対する細胞の応答機構を解明し、運動不足による疾患の予防を目指す
人類は超高齢社会への道を歩んでおり日本はその先頭を走っている。寿命が伸びること自体は喜ばしいことであるが健康に過ごせる寿命が伴わねば問題なしとは言えない。運動不足は死亡に関する危険因子の3番目に位置するが、動機付けの困難さからか運動をする人口は増えていない。
不活動状態に置かれた筋肉で早期に激減するクリスタリンというタンパク質があり、それに着目した。接着を保ったまま細胞に大きな伸展刺激を加えられる実験系を確立したことで、このタンパク質は細胞骨格と接着班を維持する役割を担い、伸展刺激を受けることで細胞接着を強化するということを見出した。
健康寿命を伸ばすために効果的な運動とは、クリスタリンの増加を促進する刺激を作り出すことにあると考える。この所見は新たな運動方法の開発に応用できる可能性が高い。
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